北川梨乃助
Japan
かつてゲーマーだった者。
かつてゲーマーだった者。
Favorite Game
2,200
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Review Showcase
478 Hours played
Factorioは無限に拡大する工場を作り続けるサンドボックスゲームだ。
宇宙船を打ち出すための設備のための技術のための資材のための材料のための原料のために、プレイヤーは終わることなき工場建設に導かれるのだ。
導かれるといっても一から十まで指示されるわけではない。むしろ具体的な指示は殆ど無い。
ただプレイを始めればプレイヤーは最初に素っ気なく提示された宇宙船を打ち上げるという最終的な目的すら見失い、ただ目の前の資材不足を、流通不全を、設備不足を、技術開発を、敵の襲撃を、解決することに一杯になるだろう。
そしてふとあなたは気づくのだ。画面に映った拡大し効率的になった工場(あるいは迷走し混沌とした工場だったもの)と、回り過ぎた時計の針に。

このゲームを通じてプレイヤーが手に入れるのはこれである。
終わりなく工場を改良し続ける知的作業の快感と、明白な自分が作り上げた工場というの名の一種の作品こそが、このゲームから得られる得難い成果である。
あなたは好きなだけ考えることができる。
その場その場で雑にラインを引いて適当に資材を放り投げ、できたスパゲティーを堪能することもできる。
あるいは需給関係や流通速度を計算し、最適化されたラインと機械群の能率美を堪能することもできる。
シンメトリーの整った明快なラインも引けるし、自分にもわからない無秩序でありつつも必要性という美しさを持つラインを引くこともできる。
そうしてできる工場は、他の誰にも作り出せない、あなただけの工場なのだ。